そう。

ラルフは私の恋人だった。

国連軍のAM部隊に所属するパイロット。

五年程の予定で宇宙ステーション勤務という事で、笑顔で送り出したのはほんの半年前の事だ。

それがどういう経緯でコンロット社に入り、帝重工を襲撃するなどというテロリスト紛いの真似をするようになったのかは定かではない。

私だってラルフとは知らずに、あのテロリスト機と交戦、きっと彼も私とは知らずに撃墜しようとしたんだろう。

そして激戦の末、ラルフは真紅郎に撃墜された。

ラルフの行為が犯罪なのはわかっている。

撃墜されて当然なのは理解できている。

だけど…だけど!

「うぁぁああぁぁぁあっ!」

瞳に涙を溜め、ぼやける視界で。

私はソルジャーカスタムの握るマシンガンを乱射した!