やがて。

「!」

コクピットに電子音。

設定した出力数値に到達した。

俺はドラグーンの射撃を回避後、素早くハイバスターランチャーの砲口を向ける!

「受けてもらう!」

勿論、素直に撃ったところで命中はしない。

俺はトリガーを引きつつ、砲身を横薙ぎに振る。

そうする事で、砲口から放たれたビームの奔流は、地面を削るようにしてドラグーンを追う!

「ぬぅっ!?」

当然回避行動に移ったレイカーのドラグーンだったが、完全には回避し切れない!

ビームは、ドラグーンの左肩部をかすめる!

それだけで。

「!」

小さな爆発と共に、ドラグーンの左腕部が根こそぎ吹き飛ばされた!

「何という出力…一機のAMにこれほどの兵器を持たせるとは…!」

悔しげに呟くレイカーの声が、通信機越しに聞こえた。