しかしながら約束は約束……。

1分何してもいい、ってことだけど…一体なにを……

嫌な予感に、顔が引き攣っていく。

と、その時

「きゃっ……」

なんの前触れもなく背後にあるベッドに私の体は簡単に押し倒された。

え……?

頭が真っ白になる。

ゆっくりとかけられた体重に身動きが取れなくなった。

な、な、な、なんでこの男…今私の体の上に跨ってんの…!?

さっきいやらしいことはやめて、って言ったよね…?

「ねぇ…っ、ちょっと……っ」

やめて、と身をよじるが大胆な馬乗りで見下ろされる視線は熱く重く、圧を感じる。

さらには私の動きを静止するかのように両手首を上に上げられてしまった。

頭の上で交差して押さえつけられる。

所詮女である私は男であるこいつの制御をそう簡単には振り解けなかった。

「大人しくしてて下さいね」

得意げにそう言われると、すぐさま葵くんの顔が迫ってきて、ギュッ、と目を閉じた。

耳に軽く吐息が当たって「ひゃっ…」と腑抜けた声が溢れ出す。

「ご褒美、ですから」

この男…まさか……っ