「パンダ……」

「是非。やりましょう」

あぁぁぁ…!もう!

これじゃ私完全にこいつの奴隷じゃん…!

「じゃあ負けた方は1分。相手に何をしてもいい。でどうですか?」

「そんなの決めるの!?」

「もちろんです。勝負事の醍醐味ですよ」

「分かったよ…。何をしても、っていっても、いやらしいことはやめてよね」

「いやらしいこと? 例えばどんなですか?」

「どっ、どんなって……! 大体分かるでしょ!」

「?」

皆目見当もつかない

と言いたげに首を傾ける葵くん。

絶対見当ぐらいは付いてるでしょ…。

首席合格なんだから。

「教えて下さい? 僕こう見えても純粋で…」

「純粋!? どこがよ!」

もう……っ、なんなの!

そこで葵くんが何かに気付いたのか唐突に「あ」と声を漏らした。

「もしかしてそれは…襲ってもいいよ、っていうフラグですか?」

「ちっ、違うから! そんなフラグ立てる訳でしょ!? もう!てか!私知ってるんだからね!?あんたが朝から女の子と路地裏でディープキスしてた、って!」

「えっ? この僕が、ですか?」

「はい。このあなたが」

この男、すっとぼけてやがる。

うーん、そんなことしたかなぁ。と首を傾げる仕草がうざい。うざすぎる。