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親から蹴られても殴られても私は何も思わなかった。


これが当たり前だと思っていたから。

それが家族の在り方だと思っていたから。


そんな親でも親は親。

そう信じたかった·····。
 

黒ずくめの人達が私を連れて行こうとした時、抵抗さえしなかったものの、私は少し、ほんの少し、期待をした。