するとだんだん手の力が緩まってきて、ゆびがはずれていった。

 
手をぎゅっと、爪が食い込むほど強く握りしめていたせいで、手のひらに爪の跡がついてしまっていた。


「大丈夫。そばにいるから」


桃子は悪夢を見るということはみんなに黙っていた。

そんな桃子に黒神は問う。


「もも、最近寝れねぇか?」

「そんな·····ことないよ?」

「今、楽しいか?」

「·····」


「誕生日の時にも言ったが、俺はももに楽しんでほしんだ。だから何か困ったことがあるなら言って欲しい。」

「·····っ」