「もうっ!やよいが準備遅いせいで遅刻しちゃうじゃん!」


「えー、なゆの脚が遅いからじゃない?

俺なら、遅刻しないで学校つけるけど」


全力疾走のわたしの傍ら、余裕そうなやよい。


「……」

「あははっ、ほっぺぱんぱんにしちゃってかーわい」



「ばか!あほ!足が速いからって調子に乗るなっ!」




叫びながら走ったから余計疲れたけど、遅刻はギリギリ免れた。


教室に駆け込むと同時に鐘がなり、教卓に立つ先生が

「早よ座れ、遅刻魔」


と、いってくる。




「ち、遅刻魔はわたしじゃなくてやよいだもん!」


「はいはい」