薄暗いからっていくら何でも手を繋ぐのは……!!

「たたた、高崎くんっ……!?て、ててっ手!!」

「え?手?」

「暗闇だからって手を繋ぐのは恥ずかしいよ……」

「え?手繋いでないよ?ほら」

両手を差し出されサッと血の気が引く。

まさか……じゃないよね。

今手を繋いでるのってもしかして、お、おば……。

「おばけっ……」

恐怖感で声も出ない。

手を振り回して手を離した時に気がついた。

心臓がバクバクバクと痛いくらいに響いていることに。

高崎くんの手を思わず掴んでいたことに。