気の所為であれ!と願った……けど神様は私の願いを聞いてくれなかった。

そーっと左の席を見ると、ニコニコした笑顔を向けてくる高崎四季が座っていた。

「……っ」

私が振り向いた時、高崎四季は固まった。

「あ、あ……」

私も何も言えず、ただ見つめ合うだけの謎の雰囲気。

そのまま高崎四季の顔は真っ赤になっていった。

熱があるのかな……っ?

それならやばいんじゃ……!

そう思い私は高崎四季へ聞いた。

「あの、熱があるんですか……?」

男の子に自分から話しかけるなんて、ほとんどしたことが無い。

だから心臓がバクバクと大きく動いている。