「えっと、倉町結羽です。芹さん…でいいですか?」
年上っぽいし、敬語の方が無難だよね…って思ったら。
「…光でいいし“さん”はいらない。同い年くらいでしょ?タメだろうから敬語も禁止」
「えぇっ…急に言われても…って、同い年!?タメ…!?」
「そんな驚く?ふつーに16だよ、俺」
まさかの同年代だということが判明。
しかも、同じ高校1年生で早生まれだからもう16歳なんだとか。
私も歳を伝えると、「やっぱり」ってドヤ顔をする芹さん…じゃなくて、芹くん。
最初会った時のイメージは無表情で素っ気ない人かと思ってたけど、案外コロコロ表情を変えるし話しやすい。
これは同い年だからなのかな?
「ここは芹くんの家…なの?」
ずっと疑問に思っていたことを聞いてみると、なぜかムスッと口を尖らせた。
「ねぇ、光じゃダメなの。なんで苗字?そこは光って呼ぶとこだったじゃん。あと、“くん”が超邪魔」
「文句が多いよ…!呼び方なんてなんでもよくない!?」
そんなこだわるところ??
芹くんの不機嫌ポイントがイマイチわからない…。