隣にいた私も、そこからひょこっと顔を出す。



「………は?なんで芹いんの?懇麗会は?」



ソファにもたれかかりながら、凪と呼ばれた男の人が目をまん丸にして驚いていた。



……この人が凪さん、かな?



綺麗な金髪ヘアが良く似合う、芹くんとはまた違ったイケメンさん。



細身でスラッとしてるし、イケメンの友達はみんなイケメンなのかもしれない。



「…凪、もしかして俺のアイス食べた?」



「あ…あぁ、食べたけど…。ってかそれより懇麗会…」



「それ、すんごい楽しみにしてやつなんだけど。凪のバカ。アホ。もう一生この家に入れてやんない。出禁ね出禁。立ち入り禁止」



「わーったよ!!同じの買うから!!お前の不機嫌スイッチまじわからん…」



「誠意が感じられないから、もう一個追加で」



「お前マジで鬼だな」



………えぇっと???



なんか今、ものすごい勢いで凪さんが芹くんのペースに持ってかれていた気がするけど…気のせい?



満足そうな芹くんと、げっそりしている凪さん。



友達なんだろうけど、芹くんがマイペースというか…自由奔放?すぎて、凪さんの言いかけていたことが全く言えなくなっている。