「穂乃果、一緒に帰ろ」
放課後、荷物をまとめて教室を出ようとすると教室の前に、走ってきたのか、息を切らしながらも笑顔を繕っている千秋くんの姿があった。
「……い、いいですけど……」
あの日、千秋くんの告白は、一応断った。
千秋くんと親しくなってからまだ日が浅いし、私は千秋のことが好きなのかが分からなかったから。
でも、千秋くんは諦めなくて、休み時間に私の教室に来たり、毎日帰りに私を誘ったりと、いつでもどこでもアプローチをしてくる。
そんな千秋くんを私は拒まず、なんなら嬉しいとさえ思ってしまっている。
これは、慣れてしまったからなのか、それとも……。
「穂乃果?どうかした?」
気がつくと目の前に千秋くんの顔があって、私は思わずのけぞってしまう。
「っ、え?」
「いや、ぼーっとしてたから」
「ごめん、なんでもないよ」
「そうか?ならいいけど……」
ゆっくりと私から顔を離した千秋くんは、そこで言葉を止めて、両手で私の頭を挟む。
「俺から目を離したらダメだからな、穂乃果」
そう言って、分かった?と言うように首を傾げて笑う千秋くん。
……私、とんでもない人に目をつけられたみたいです。
放課後、荷物をまとめて教室を出ようとすると教室の前に、走ってきたのか、息を切らしながらも笑顔を繕っている千秋くんの姿があった。
「……い、いいですけど……」
あの日、千秋くんの告白は、一応断った。
千秋くんと親しくなってからまだ日が浅いし、私は千秋のことが好きなのかが分からなかったから。
でも、千秋くんは諦めなくて、休み時間に私の教室に来たり、毎日帰りに私を誘ったりと、いつでもどこでもアプローチをしてくる。
そんな千秋くんを私は拒まず、なんなら嬉しいとさえ思ってしまっている。
これは、慣れてしまったからなのか、それとも……。
「穂乃果?どうかした?」
気がつくと目の前に千秋くんの顔があって、私は思わずのけぞってしまう。
「っ、え?」
「いや、ぼーっとしてたから」
「ごめん、なんでもないよ」
「そうか?ならいいけど……」
ゆっくりと私から顔を離した千秋くんは、そこで言葉を止めて、両手で私の頭を挟む。
「俺から目を離したらダメだからな、穂乃果」
そう言って、分かった?と言うように首を傾げて笑う千秋くん。
……私、とんでもない人に目をつけられたみたいです。



