その音と同時に、校門から他校の生徒、保護者が入ってくる。

「いらっしゃいませー!ここでは迷路を行っています!」

「メイドカフェはいかがですか♡」

「お化け屋敷でーす、寄っていきませんかぁー?」

可愛らしい衣装で身を包んでいる女の子たちや、おそらく自作の少し不恰好な

おばけの格好をしている男の子。

他にもかっこいい衣装や、クラスでお揃いのTシャツを着ているクラスがある。

そんな中、私たちのクラスは……。

「ご注文はお決まりですかにゃん?」

「あのさ、この店のメニュー表、どうにかなんないの?」

「すみませんお客様、当店はワンニャンカフェということで、ワンちゃん、ネコちゃんの

視点でメニューを考えさせてもらってますにゃん」

「……実の姉貴のにゃん聞くの辛い……」

「黙れだにゃん♡」

顔だけ笑顔でそう言うと、お客様もとい、私の弟、ほたるが辛そうにこめかみを抑えた。

こっちだって好きでやってるわけじゃないのに……。