「ただの男と女だ。俺は“景依に惚れてる男”、だけどな。…付き合ったってなんの問題もない」
「…」
「俺は景依が欲しくて欲しくてたまらない。だから障害はぜんぶ排除した。あとは景依を手に入れるだけだ」
私を求める言葉に、まっすぐな視線に、ぐらぐらと心がゆれる。
3年後なら…私は雷牙のことを、好きって言ってもいいの…?
雷牙は笑みを浮かべながら目を細めた。
「景依はどうだ?俺の言葉に、態度に、すこしも心はうごいてないのか?俺が好きだって言っても、なんとも思わないのか?」
「…っ」
「あぁ、それともいま試すか。…好きだ、景依。愛してる。そのかわいさを、俺が独り占めしたい。恋におぼれてとろけた顔をずっと見ていたい」
「ら、雷牙…」
すこしずつ顔を寄せてくる雷牙を拒否できなくて、かぁっと顔に熱が集まってきているのを感じる。