それって、親子の縁…じゃなくて、祖父と孫の縁を切られたってこと?
赤城会の会長に?
雷牙は笑って「そ」なんて言う。
「いまの俺は赤城会から追放された一般人。ついでに帰る家もない」
「そ、そんなこと…」
「だからさ、俺がこっから出たら一緒に住もうぜ」
「!」
目を見開けば、雷牙は私のあごに指をひっかけた。
「わかりやすく言い換えようか?付き合おうぜってことだ。…どうだ、景依?」
「で、でもっ…!」
「もう俺は赤城会の身内じゃねぇし、3年後には看守と受刑者でもねぇ」
雷牙は目を伏せながら私が気にしていた壁をつぶす。
ドキドキと、鼓動がはやくなり始めた。
くい、とあごを持ち上げられる。