「私…赤城会に…」
「ちゃんと催眠、解けたみたいだな」
催眠。そう。
最後の日、変なにおいを嗅がされながら、27日から今日までのことを思い出すな、って言われて。
意識を失って、気づいたら家にもどってて…なにも思い出せなくなったんだ。
空白の数日間の真実が、これだったなんて…。
脱獄の協力者が私じゃないなんてうそじゃん…っ!
私が学園のこと、ぜんぶしゃべっちゃったから…!
「私のせいだ…っ、私のせいで、学園の情報が赤城会に…っ!裏切者は私だったんだ…!」
「落ちつけって、景依。そりゃまえ情報があったから俺はここで快適に過ごせたけど、それだけだ。景依はただの被害者だろ」