「財前先輩、108番はまだ?」


「あぁ、授業も休んでいる。監視している者は?」


「もどってきていません。念のため、1人確認に行かせましょうか?」


「あぁ。だが、藤枝(ふじえだ)が確認してきてくれ」


「わかりました」




 昼食の時間、食堂で3年生と合流して、財前先輩とはなしこむ。

 確実な報告をする者として、財前先輩に信用されているのを感じながら、私は1人医務室に向かった。


 …結論から言うと。

 雷牙はちゃんと医務室にいたけど、監視を任せたGebot(ゲボート)生は居眠りをしていた。




「仕事中に居眠りなんて…!」


「俺がなんもしねぇから退屈だったんだろ。あ、そいつになにしてもむだだぜ。俺もいろいろ試したけど起きなかったからな」