ん?はなし、つながってる?


 私の頭がパニック状態になっていても、財前先輩はいつもどおりクールな雰囲気のまま。

 顔だって、にこりとも笑わないし。




「知ってのとおり、俺の父は現法務大臣だ。この学園は5年前に設立されたが、まだまだ試運転といったおもむきが強い」


「はい…」


「しかし、父はこの学園に力を入れている。矯正局以下の職員…刑務官はこの学園で即戦力となりえる知識、経験、技能を身につけることが好ましいと」


「はあ…」




 そうなんだ。

 法務大臣はこの学園を後押ししてるんだ…。

 まぁ、財前先輩がこの学園にいることで、いろいろうわさはされてたけど。




「俺は文字どおり、“法務大臣の息子”としてこの学園に入った。それによって、周囲にさまざまな影響が及ぶことを目的として」