目が覚めた時から地に足が着いている感覚がなかった。

ずっと浮いているような、だけど、立っていられるような。


仰け反った身体は重力に逆らえず、そのまま後ろに倒れていく。



鈍い音が鳴り、頭に衝撃が走る。

びっくりして床に座り込むと、上からポタ、と赤い液体が頬に落ちた。