小さなひと口を続けるいとから、ぽつり、またぽつりと今の気持ちを話してくれた。


「ずっとね、、悠と、一緒にいたかったの。でも、悠はお仕事だから、って、思ってたの。

でもね、でも、、悠はお仕事に行けるのに、私は学校に行けなくて、嫌になっちゃったし、おばあちゃんに会いたいのに、怖くて会えないし、腕も、、腕も、自分でやってたことなのかあんまり覚えなくて、でも、血が出てるから、生きてるんだって、思って、、でも、その後、ふわふわしちゃって、それも、怖かった。


……だけど、瀬堂先生と話した時は、楽しかったし、悠と会えないのは寂しくて、、なんか、、、なんか、ずっと、寂しかったの」


これが、支離滅裂ながらもいとの本音なのだろう。寂しい思いはさせたくなかった。時間が無いというのは、やはり結果を見ると甘えであったことに気付く。


「ごめんね。ずっと我慢させてたね。腕も、そうだよね、怖かったね」


こんな、ありきたりな言葉しか出てこない自分に心底腹が立つが、今の自分にはこれが精一杯だ。

「だけど、、だけど、ごめんなさい……」


「何が、ごめんなさいなの?いと、ずっと我慢してくれてたんでしょう?」