だって、悠がいきなり抱きしめてくるんだもん。


「っ！悠！やっ！嫌！離して！やだよ、！」

「ううん。離さない。いとが今何を思って、何が嫌なのか、その原因は何か、どうしたら笑顔になってくれるか教えてくれるまで離さない」



「嫌なの！全部嫌！！もう、頑張りたくないの！怖くなって、苦しくなっちゃうのも嫌なの！悠も夜星先生も夏くんもこのちゃんも上宮先生も瀬堂先生も何も知らないくせに！！
私がどれだけ頑張っても無理なものは無理だし治らないの！だったらさぁ、、もう、終わりにしたいの、、！」

悠の肩を思いっきり押したけど、ビクともしない。

代わりに私の息がおかしくなる。


瀬堂「おっと、絃ちゃん、息苦しいでしょ。僕の呼吸に合わせてみようか」


瀬堂先生が背中を擦りながら呼吸のタイミングを合わせてくる。
よくわからないうちに、「ちょっとごめんね」と声が聞こえて左腕にチクッと痛みが走った。

その後すぐに身体がふわふわして、視界もぼんやりして、耳もほわほわとしていった。



悠に身体を寝かせられて、いろんなところを触られる。

嫌だな。

またひとつ、涙が流れた。