衣吹さんも、神楽さんも、大人だなぁって……。
そう思いながら衣吹さんの背中を見つめた。
お昼時のせいかフードコートは人で溢れてて、もしかしたらαが……って思うと少し怖くなる。
「ハンバーガーでもいい?」
「はい。大丈夫です」
長い列に並んでいる時。
「羽瑠ちゃんがちゃんとご飯を食べるようになって良かった〜」
なんて、衣吹さんが独り言のようにそう言いって、ツンッと頬を突かれた。
「ちゃんと肉、着き始めてるし」
「えっ……!太った!?」
「そんなことあるわけないでしょ〜?前よりマシになったってこと。まだ全然細いけどね」
「うっ……」
服を買うとき、試着してると体型とかやっぱり衣吹さんに見られてしまってたんだ。
あたし的にはだいぶ肉がついてきたと思うんだけど、衣吹さん的にはまだまだみたい。