突如、神楽さんに肩を抱かれた。
いや、違う。
抱かれたんじゃなくて掴まれたようなもん。
力が尋常じゃないくらい込められてる。
「い、いたたた……!ちょ、僕何もしてないっす!」
「笑ってんのバレてんだよ」
ひぃ……!
やっぱこの人いろんな意味でこえーよ……!
「誤解、誤解っすよ!神楽さんに笑ったんじゃないです!」
「情報集めるぞ。今日そいつら炙り出さなかったらおまえの肩捥ぎ取るから」
ひぃっ。
横暴だ!人外だ!悪魔だ!
ギロッと睨まれる辺り、僕の心は読まれてる。
あいつらのせいで僕の肩が無くなるとか勘弁してくれ!
せっかく桐龍組との傷も癒えてきたと思ったのに命が危うい……!
ギュッと煙草を灰皿に押しつけて、そそくさと喫煙所から出て行く。
「夕方までには特定します」