一羽の真っ白な鳥が大空に飛び立った。


高台から見えるこの街の景色は綺麗で。

いつもと変わらないはずなのにキラキラして見えた。



また新しい1日が始まる。



ふと、あたしの背中を押すように風が吹いた。



「……っ!」


懐かしく感じる温もり。

気のせいかもしれないけど……空を見上げて、とびっきりの笑顔を見せたんだ。



「羽瑠。家に帰るぞ」

「はいっ!」





 【END】