顔を上げれば、あたしの隣に神楽さんが並んだ。
「えらく長かったけどもういいのか?」
「はい。みんなのこと話してました」
照れ臭くて。
誤魔化すようにえへへっと笑う。
そしたら神楽さんが両手を合わせるのが見えた。
「悲しい思いはもう2度とさせないので、笑っている羽瑠を上で見守っていてください」
涙が出た。
だけど嬉しくて、あたしも神楽さんと一緒にお願いする。
「見守っててね」
みんなに会えてよかった。
あの時のあたしはひとりぼっちで……生きる意味なんてなかった。
だからもし、あの時のあたしに会えるなら言いたい。
“諦めないで。今は辛いけど必ず幸せは訪れるから”
って。