神楽さんの手が太ももの内側をなぞれば、まだビクッと身体が揺れて。

指先が1番弱いところを刺激してくれば。


「ひぁ……っ…」


大きく肌が跳ねる。



「ここ、弱いんだ?」

「や、あっ……」




恥ずかしくないわけじゃない。

心臓だって爆発するくらい早く動いてる。


だけど……不思議と嫌じゃなくて、“好き”が溢れてくるんだ。



あたしを番にしてほしい。


神楽さんの背中に手を回して。



───カプッ


うなじを噛んだ。



瞬間、神楽さんから流れるフェロモンが強くなった。


αがΩのうなじを噛まないと番は成立しないけど……好きが溢れたから、愛してるから。



「煽んなって……」


初めて見る余裕のない神楽さんの顔。


あたしのうなじをペロッと舐めて。


「んっ……」


チクリと痛みが走ったんだ。