帰ろう。みんな一緒に。
「絶対俺から離れるなよ」
「はい……!」
神楽さんが守るように前に出てくれるけど、あたしも武器を持っていつでも動けるようにする。
神楽さんの背中はあたしが守る……!
どれくらい経っただろう。
桐龍組の人達は半分以下になったけど、まだまだ全然少なくなったとは言えない。
神楽さんと桐龍組の若頭が互いに睨み合う。
そんな時だった。
「人様のシマで何してんだおまえ!!!」
突如聞こえた声に、一瞬にして身体が固まった。
ビリビリと空気が震える。
とんでもない覇気の持ち主だ。
その人は次々に残っていた桐龍組の幹部を倒していき、神楽さんと若頭の前で止まった。
「お、親父……」