衣吹さんがおかしそうに笑って。 小さいため息をついた神楽さんがあたしの前に来る。 スッと切れ長の瞳がこっちを向いて、また心臓がざわりとざわめく。 「今日からボディガードを務めてさせていただく、神楽です。お見知りおきを」 下げられた頭に戸惑いながらも、あたしも頭をぺこりと下げた。 男の人は好きじゃない、けど……そうは言ってられないようです……。