「な、おまえらいつの間に……!」
地面に倒れている桐龍組の人がそう声を出せば、向こうの方……若頭がいる所で響めくような声が聞こえた。
次々と倒れていく桐龍組の人達。
逃げ回る幹部を完膚なきまでに打ち砕く。
もう意識が飛んでるのに、その人の胸ぐらを掴む姿がとんでもないくらいの殺気を放っていて。
瞳の奥が危なげに光っていた。
背筋がゾッとするレベルじゃない。
凍りついてしまうくらいだ。
まさしく悪魔。
悪魔がそこにいる。
「覚悟出来てんだろうな」
ビクリとした。
鋭い視線は、まるで、それだけで致命所を貫かれそうな勢いだった。
オーラといい……覇気がとんでもない。
空気がビリビリと揺れてる気がする。
「おまえこそよくこんな少人数で来たよ、な!」
言い終わる前に神楽さんに殴りかかった若頭。
神楽さんはそれをガードしてすぐさま反撃に出る。