「おい、押さえてろ」
「やっ……!やめて!」
両端にいた男の人に押さえれ、無理やり顎を掴まれた。
「ほら、口開けて」
「んんっ」
力一杯口を閉じるけど無理やり薬をねじ込まれて、口の中に入ってしまう。
それを出そうとすれば水を無理やり押し込まれ、ペットボトルの水に溺れそうになる。
ゴクッと喉を動かしてしまえば最後。
薬が身体の中に入ってしまった。
「羽瑠ちゃん……!」
うずくまって、咽せるように咳をして、入ってしまった水を吐き出す。
「薬が効くのはもう少し先かな。それまで逃げてもらったら困るし、キミも括りつけてようか」
無理やり身体を起こされたかと思うと、乱暴にあたしをもう1つの柱へと縛られた。
まだ身体に異変はない。
だけどさっきのペットボトルで溺れそうになったあたしは、上手く呼吸が出来なくて苦しい。