夜の22時。

緊急招集がかかった。


対象者は桜夜組にいる全員。


場所は居間。



組長を先頭に神楽さんと敦雅さんが並び、その後ろに幹部達が集まる。


張り詰めた空気が1つの雑音さえ許さない。

そんな雰囲気に、意識を強く持ってないと気絶してしまいそうになる。



それが例え、1番後に居ようとも。




組長の前には、バリバリに裂かれたはずのものが1枚の紙に修復されていた。


誰かがテープでも貼ったのだろう。




「見張りの神楽のもとには衣吹の姿は無かった、か……」


ボソリと独り言のように呟いた組長。

なのに、その声は重しとなって落ちてくる。


……衣吹さんはどこか別の所にいる可能性が高い。



「柊。桐龍組にやられた奴は何人いる」

「神楽さんを含めると18人です」