チュ。
少しずつキスを落とす場所がズレていく。
手の甲。
腕。
肘の方まで落ちてくる。
恥ずかしくて身体中にギュッと力が入り、キスが落ちてくる度にビクッと肩が上がってしまう。
……チュ。
肩の方で止まり、ふと、視線をそっちに持っていく。
黒い前髪の間から覗く伏し目がちな瞳は色っぽく、大人な雰囲気が、と言うよりフェロモンが限りなく出ていた。
その瞳がフッと上を向き、あたしと目が合った瞬間、ドッと心臓が跳ねた。
身体が沸騰するような。
奥の奥。
本能が反応する。
チュッと首筋にキスされれば、
「んっ……」
ピクリと反応するけど嫌じゃない。
ペロッと舐められれば、
「ひあっ……」
慌てて口を押さえる。
「んぅ」
焦らされちゃうと、お腹の奥がジクジクする。