「運命とかそんなの気に留めた事なかったのに……羽瑠と会って感じたんだ」
ドキッと心臓が跳ねた。
顔を上げると、視線を斜め下にやる神楽さんの姿が飛び込んでくる。
え……?
今……何て?
パッと視線が上を向いて、至近距離で瞳がぶつかり合う。
壁ドンされてるせいか、いつもより増してドキドキする。
「……好きなんだ。羽瑠の事」
ドキッ
身体がブワッと一気に熱を放つ。
まるで、血液が沸騰してるかのよう。
「そうやってフェロモン出すと困るんだよ。理性が保てなくなる」
「えっ、あ……」
急にそんなこと言われると頭が混乱するわけで。
え?
って言うことは……え?
どう言うこと?
「そう言う事だったんだな」
突然聞こえた組長の声に、もうパニック。
何がなんだか。