「ダメ」
「っ、」
再び神楽さんの頬にあたしの手が重なる。
ギュウッと心臓が潰れちゃいそう。
うぅ……。
恥ずかしくてどうにかなっちゃいそうで、あたしはギュッと目を瞑った。
そしたら少しでも逃げれるかなって。
ドキンドキンドキンと、鼓動が早い。
神楽さんの唇とか息使いが、あたしの手を伝って感じとる。
「……っ」
ギュッと身体に力が入る。
息が苦しい。
どうやって呼吸してたっけ、って思うくらいに。
頬から手が離れたかと思ったら、スルリと指先が絡まり、ギュッと握られた。
ドキッ
目を開けるのが遅かった。
いつの間にか神楽さんは至近距離にいて、スッとあたしの肩に顔を埋めてきたんだ。