「どうした?」

「う、ううん。何でもないです」


平静を装えなくて、明らかに動揺してるのが自分でもわかる。

そんなあたしにお姉さんがクスクスと笑うんだ。


うぅ……。



「今日はお花を買いに来たの?」

「あ、はい。居間に飾るようの……」

「種類は決まってる?」

「えっと、ひまわりにしようかなって」


夏といえばひまわりだし、色合いも鮮やかでいいかなって。


「小さめのひまわりってありますか?」

「もちろん。どれくらい必要?」


なんて言いながら中の方に行き、ハサミを持ってパチパチと茎を切りはじめる。


「そ、そんなにいらないです!3本くらいあったら……」




やっぱりお姉さんはプロだった。

10分もしない内に綺麗な花束が出来上がった。