「良かったな」

「神楽さんのおかげです」



そんな他愛もない会話に幸せを感じながら歩いてると、あっという間にお店についた。


ゲートを潜ると、お花の甘い香りが一面に広がる。


「わぁっ……!」


お花屋さんって初めて来たけど、こんなにもたくさんの花が置いてあるんだ……!

見たことない花がいっぱい。


可愛いっ!




「本日はどのようなご用件で……」


振り返った瞬間、店員さんと目が合って。


「あ!」


あたし達は目を丸くして同じ反応をした。



「あの時のお姉さん……!」


なんと、あの時、病院でハンカチを拾ってくれたお姉さんがここにいたのだ。

すっごい偶然。



「また会えて嬉しいわ」


そう言って微笑む姿が本当に可愛くて。

美人なのは全然変わってない。