「じゃ、行ってくる」


玄関先であたし達を見送る後藤さんに手を振った。


今日は午後から神楽さんとお花を買いに行く。


居間に飾ってある花が枯れてきてるから、そろそろ替え時だって睦美さんが言ってた。



その時あたしが興味を示したからだろうか。

睦美さんに「じゃあ羽瑠ちゃんに選んでもらおうかしら」って言われ、そのことを神楽さんに話すと一緒に来てくれることになった。



「お仕事大丈夫なんですか？最近忙しそうだけど……」

「他の奴もいるから大丈夫だろ」

「そっかぁ……」


なんて素っ気ない返事しちゃったけど、久しぶりに神楽さんと長い時間いられると思うと嬉しくて。

顔が緩んでしまう。


「どうだった？お嬢と柊の件」

「バッチリです！仲良くなりましたよ〜」


えへへと、笑えば神楽さんもフッと笑った。