ここは廊下が真っ直ぐだから、遮るものは何もない。

そんな廊下の突き当たりの所に神楽さんを見つけた。


幹部の人と話してる。

変わらず神楽さんは腕まくりしてるだけ。


暑くないのかなぁ?



「神楽とどんな感じなの?」


ニヤニヤと笑みを浮かべながら、肘であたしを突く衣吹さん。


「ど、どんなって言われても……」


とくに何もないんだよなぁ。


「何かあるでしょ?」

「うーん……」


あれもこれも全部、思い出せば、神楽さんは自分の仕事を全うしてるだけで。

そこに特別な感情は無いはず。



遠くにいる神楽さんをジーッと見つめた。

何を話してるか、ここからじゃ全然聞こえないけど、仕事をしてる神楽さんもかっこいいなって。

いつも以上に真剣な気がする。