「……」
「好きな人との赤ちゃん、産みたいでしょ?」
心臓がドクリとした。
あたしの頭に浮かぶのはお義母さんの顔。
『αばっかり色目使ってとんでもない女だね』
「ち、ちがっ……」
『うちの子を気持ち悪い目で見ないでちょうだい!』
「ご……ごめん、なさいっ……」
恐怖心からガタガタと身体が震え出し、涙が溢れる。
「ごめっ……ごめ……なさ……」
ギュッと自分の肩を抱きしめて、小さくうずくまる。
自分の存在を消すように。
「ごめん」
ふわりと優しく抱きしめるあたしの身体。
その力はどんどん強くなって。
「ごめんごめんごめんごめんっ!」
ギュッと力強く抱きしめられた。
「そんなつもりじゃなかった……」
その声が、泣き出しそうに震えてて……あたしは顔を上げた。