今は何を言われてもドキッとしてしまう。


「どこ?」


そう言ってパジャマの下に、大きくて骨ばった手が伸びてくる。


「え、ちょ……」


驚いて反射的に神楽さんの腕を掴む。

だけど、スルリと肌を滑らすそれに、身体がビクンと反応してしまう。


「んっ」

「羽瑠が言ったんだろ?“もう1度”って」


いじわるそうに耳元で囁く声にゾクゾクして力が入らなくなる。


「どこ?言わないと全部、触るよ?」

「やっ、こ、ここと……ここ……」


神楽さんの手を掴んで誘導させる。

それだけでもくすぐったくてビクンと反応してしまう。



シラフだとこんなに恥ずかしいの……知らなかった。


恥ずかしくて口を押さえるけど、そうしたらうまく呼吸が出来なくなる。

だから押さえる力を緩めるけど。


「んぅ……」


雨の音と混ざって、あたしの声も溢れる。