「……どうしたんですか?」


なんとなく、神楽さんのことを隠すように、襖を少しだけ開ける。


「……」

「……?」


何も言わない敦雅さんに首を傾ける。


「敦雅……さん?」


そう口にすれば、敦雅さんは首に手を当てて顔を逸らしたのち、パッと目が合った。

それはどこか羞恥の顔に見えて。



「我慢すんなよ?」

「えっ……?」

「辛いなら……言えよ……?か、菓子でも持ってきてやるから」


ぶっきらぼうに口を尖らせていたけど、ほんのり赤く見えたのは気のせいじゃないかもしれない。

そう思ったら可愛くて。

思わず笑ってしまった。



「な、何笑ってんだよ……!」

「ううん。ありがとうございます」



どんどん顔を赤くする敦雅さんは、もしかしたらツンデレなのかなって思った。

ふふ、おもしろいな。