だけどどうしてそんな質問を?


そんな疑問を持って、ある思考が浮かんだ瞬間血の気が引くのがわかった。



「も、もしかして出てます!?」

「んー……まぁ」

「わ、ご、ごめんなさいっ……!」


ど、どうしよう。

最低だ。あたし。


神楽さんは優しいから我慢してくれるけど、フェロモン出してる人が近くにいるなんて絶対嫌なはず。


あたし、どれだけ神楽さんに迷惑かけたら気がすむの……!?


半泣き状態のあたしに神楽さんの手が頭の上に乗った。



「気にするな。自然現象みたいなもんだろ?仕方ねぇって」


その優しさに余計に涙が出そうになる。



「でも悪いな。羽瑠の匂いが嫌って訳じゃねぇけど、窓少し開ける。お互いの為にも」


小さく頷けば、雨が入らない程度に窓が少し開いた。