1番困ったのは無言になること。


話すこと無いなら無理して来なきゃ良いのにって思ったっけ……。



「でもさ、」


そう言って衣吹さんが顎に手を当てる。

そして、考えるように眉間にシワを寄せた。



「仕方ないよね」

「仕方ない?」

「敦雅と神楽って桜夜組の2トップじゃん。やっぱ負けられないんじゃないの?」

「バチバチっすもんね。2人。とくに柊さんの方」

「入院してた分出遅れ出るから、ついた差を埋めたいんじゃないのかな?」

「ば、バチバチ……なの?」


なんかちょっと……イメージ湧かないかも。

バチバチの神楽さん。


常に冷静沈着だもん……。



「あー……バチバチは言いすぎたかも。一方的に敵意むき出してんのが柊さんで、神楽さんはあんま相手してない感じ」