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「ほんと毎回毎回懲りねーのな」


後藤さんが呆れた様子でため息をついた。



敦雅さんが退院して数日。

未だに敦雅さんはボディガード変更作戦を実行している。



「敦雅って暇なの?」


冗談に聞こえない衣吹さんの言葉に、あたしは苦笑いをした。




今日は木曜日の夜。

敦雅さんがあたしの部屋から出て行ったタイミングで、後藤さんが廊下を歩いているのを見つけた。


後藤さんは敦雅さんの後ろ姿を見た後、あたしと目が合うと手招きされて。

廊下に出ると、偶然にも衣吹さんがあたし達に気付き、今に至る。



「1日に何回も来てるよね?」

「あはは……そうですね」

「何話してんの?」

「んー……とくには……」


これまでのことを振り返るけど、全部内容の無いものばかりだった。

『今日の飯は美味かった』とか『今日も晴れだね』だったり……。