ビシッと真っ直ぐ敦雅さんがあたしを指す。
な、何その宣戦布告……!
シーンと静まり返るあたしの部屋で、ふと、神楽さんの声が外の方で聞こえた。
たぶん、誰かと話してるんだと思う。
そしたら敦雅さんは慌てた様子でお菓子をかけ集め、「やっべー早くね?」なんて言いながら急に立ち上がった。
「また来る……!」
バタバタと走って行く様子からして、敦雅さんは相当急いでいたんだと思う。
小さいお菓子を数個落として行ってる。
「え………?」
唖然として、思わず敦雅さんが立ち去った場所を見つめてしまった。
……なんだか、嵐みたいな人だったな。
それに。
お菓子全部持って帰るんだ……。
落ちているお菓子を見て、あたしはそう思ったんだ。