「あ、おはようございます。もう飯食ったんですか?」

「当たり前だろ。何時だと思ってんだ」


チラッと居間を覗いた後藤さんは、頭を抱えた。


「うわーー!!飯もう無いっ……!」

「こんな時間まで何かしてたのか?」

「何もしてません……。ふっつーに寝坊です」


ポロリと涙をこぼすような勢いで、肩を落とす後藤さん。

どんよりとしたオーラが見える気がする……。



「飯買いに行かないと……」

「……」


後藤さんを見て思ったことがある。

あたし、後藤さんは大丈夫なんだ……?


やっぱりそれも後藤さんのことをよく見かけるから?



金髪のピアスバチバチだから、どこから見てもいいようには感じなくて……と言うより第一印象は怖かった。


だけど神楽さんとの会話を聞いてると、見た目によらず柔らかい口調に驚いたっけ。