「これだけ取れれば大丈夫じゃろ」
水晶柱に水晶。どれも上質なものが採掘出来た。これらはマッシュが全て業者へと渡すのだという。業者が来るのは明日。私はこの作業にも同行させてもらう事が決まったため、この水晶窟の近くにあるマッシュの家にリークと共に泊まる事になった。
「また明日よろしくお願いします。マッシュ爺さん」
「おう。じゃあ、夕方になったらわしの家へ行くか」
「じゃあ、そのように」
「よかったら、鹿を1頭仕留めてくれんかのう。ごちそうを作りたい」
「分かりました。仕留めて来ます。ナターシャはここにいるんだ」
リークはそう言い残して、水晶窟から出て行った。私とマッシュも入り口まで移動する。
「リーク気を付けて」
既に遠くなっているリークにそう伝えると、リークは振り返って笑ってくれた。
「ナターシャよ、リークとは如何にして出会ったのじゃ?」
「ああ、私が怪我をしたまま山奥を歩いていた時、たまたまリークの家にたどり着いたんです」
「ほう…?」
「彼は怪我の手当とか色々してくれたので、感謝しています」
実際彼の親切さに何度も救われてきたのだ。その点は感謝しかない。
「そうか、あの男らしいものよ」
「…」
「大事にするんじゃぞ」
マッシュのその言葉は、低く熱の籠もったものだった。
「はい」
しばらくして、リークが立派な雄鹿を1頭仕留めて戻って来た。水晶窟の近くで鹿の解体と下処理を終えるとちょうど夕方となる。
「では水晶窟は封鎖するぞ」
「はい」
水晶窟は封鎖され、その足でマッシュの家へと向かった。
マッシュの家の周りは周辺の木が伐採され、そこだけ広々としている。そして家はリークが住まうものを大体2倍に広めたくらいの広さだ。
マッシュが帰ったぞと大きな声で叫びながら玄関を開けると、中から老婆が出て来た。
「おかえりなさい、あらお客さんがいる。あ、リーク君久しぶりね」
「リーク、ナターシャ。うちの家内のメイルじゃ。魔女になる」
「よろしくね、2人とも」
水晶柱に水晶。どれも上質なものが採掘出来た。これらはマッシュが全て業者へと渡すのだという。業者が来るのは明日。私はこの作業にも同行させてもらう事が決まったため、この水晶窟の近くにあるマッシュの家にリークと共に泊まる事になった。
「また明日よろしくお願いします。マッシュ爺さん」
「おう。じゃあ、夕方になったらわしの家へ行くか」
「じゃあ、そのように」
「よかったら、鹿を1頭仕留めてくれんかのう。ごちそうを作りたい」
「分かりました。仕留めて来ます。ナターシャはここにいるんだ」
リークはそう言い残して、水晶窟から出て行った。私とマッシュも入り口まで移動する。
「リーク気を付けて」
既に遠くなっているリークにそう伝えると、リークは振り返って笑ってくれた。
「ナターシャよ、リークとは如何にして出会ったのじゃ?」
「ああ、私が怪我をしたまま山奥を歩いていた時、たまたまリークの家にたどり着いたんです」
「ほう…?」
「彼は怪我の手当とか色々してくれたので、感謝しています」
実際彼の親切さに何度も救われてきたのだ。その点は感謝しかない。
「そうか、あの男らしいものよ」
「…」
「大事にするんじゃぞ」
マッシュのその言葉は、低く熱の籠もったものだった。
「はい」
しばらくして、リークが立派な雄鹿を1頭仕留めて戻って来た。水晶窟の近くで鹿の解体と下処理を終えるとちょうど夕方となる。
「では水晶窟は封鎖するぞ」
「はい」
水晶窟は封鎖され、その足でマッシュの家へと向かった。
マッシュの家の周りは周辺の木が伐採され、そこだけ広々としている。そして家はリークが住まうものを大体2倍に広めたくらいの広さだ。
マッシュが帰ったぞと大きな声で叫びながら玄関を開けると、中から老婆が出て来た。
「おかえりなさい、あらお客さんがいる。あ、リーク君久しぶりね」
「リーク、ナターシャ。うちの家内のメイルじゃ。魔女になる」
「よろしくね、2人とも」