フォークを掴み、サラダを食べていく。ドレッシングはやはりオニオンドレッシングだった。味は濃く野菜の味わいを消し飛ばす程のものだ。
(美味しいのは、美味しいのだけれど…)
何かが違う。もっと言うと、リークの作る料理の方が美味しいのだ。
次に用意されたのは鯛の切り身のソテーと、オニオンスープ。
「頂きます」
鯛の切り身のソテーは、バターの味わいが口いっぱいに広がる。
だが、バターが多いような…
(リークと比べてしまう。リークはここまで濃い味付けにはしない)
食べる度に、料理を作るリークの姿が、リークの笑みが頭の中に浮かび上がる。
「そなたらは…濃い味付けは好きか?」
ここでいきなりキムが口を開く。
「…私はどちらも好きです」
と悩みながらも答えたナジャ。私はどう答えるべきか…
迷った挙げ句、何とか答えをひねり出していく。
「分かりませぬ。ただ、食材の味わいも私は好きです」
「そうか。ふん…」
気に入らない。とでも言うような鼻の鳴らし方である。
(そう簡単には、思い通りにはならないわよ)
そしてメインディッシュが運ばれてきた。白い大きなお皿にあるのは…なんとカレーライスだった。
「いつもなら、肉と行きたい所だが…カレーライスにしてみた」
キムは何を考えているのか。
「カレーライス、陛下はお好きなのですか?」
と、困惑さがしっかり顔に出ているナジャがキムへと尋ねた。
「カレーライスは軍の食事としては優れている。肉野菜そして米が一緒に食べる事が可能。そして大鍋で一気に煮込めば良いという調理工程も軍の食事としては優れている」
「さすがは陛下。兵站にとてもお詳しいのですね」
ナジャは精一杯という顔つきでキムを褒めたのだった。そしてキムに促されて私達はカレーライスに手を付ける。
(美味しいけれど…)
スパイスの味はまろやかで、辛みはそこまできつくはない。具材も柔らかく煮込まれており食べやすくてご飯との親和性も高い。
完璧なカレーライスなのだが、私にとってはリークの作るカレーライスの方が美味しいように思う。
「どうだ?ナターシャもこのカレーライスは食べていてね」
キムがうわごとのように語る。
(美味しいのは、美味しいのだけれど…)
何かが違う。もっと言うと、リークの作る料理の方が美味しいのだ。
次に用意されたのは鯛の切り身のソテーと、オニオンスープ。
「頂きます」
鯛の切り身のソテーは、バターの味わいが口いっぱいに広がる。
だが、バターが多いような…
(リークと比べてしまう。リークはここまで濃い味付けにはしない)
食べる度に、料理を作るリークの姿が、リークの笑みが頭の中に浮かび上がる。
「そなたらは…濃い味付けは好きか?」
ここでいきなりキムが口を開く。
「…私はどちらも好きです」
と悩みながらも答えたナジャ。私はどう答えるべきか…
迷った挙げ句、何とか答えをひねり出していく。
「分かりませぬ。ただ、食材の味わいも私は好きです」
「そうか。ふん…」
気に入らない。とでも言うような鼻の鳴らし方である。
(そう簡単には、思い通りにはならないわよ)
そしてメインディッシュが運ばれてきた。白い大きなお皿にあるのは…なんとカレーライスだった。
「いつもなら、肉と行きたい所だが…カレーライスにしてみた」
キムは何を考えているのか。
「カレーライス、陛下はお好きなのですか?」
と、困惑さがしっかり顔に出ているナジャがキムへと尋ねた。
「カレーライスは軍の食事としては優れている。肉野菜そして米が一緒に食べる事が可能。そして大鍋で一気に煮込めば良いという調理工程も軍の食事としては優れている」
「さすがは陛下。兵站にとてもお詳しいのですね」
ナジャは精一杯という顔つきでキムを褒めたのだった。そしてキムに促されて私達はカレーライスに手を付ける。
(美味しいけれど…)
スパイスの味はまろやかで、辛みはそこまできつくはない。具材も柔らかく煮込まれており食べやすくてご飯との親和性も高い。
完璧なカレーライスなのだが、私にとってはリークの作るカレーライスの方が美味しいように思う。
「どうだ?ナターシャもこのカレーライスは食べていてね」
キムがうわごとのように語る。