沈黙が流れる。その後、マッシュとメイルはキムよりもパレードが気になると言った雰囲気だったし、リークはあまり気乗りしないと言った感じだった。
「じゃあ、明日の朝。パレード見に行きたい人はここに集まってね」
というナジャの言葉を持って、集まりは解散となった。
夜明けと共に花火がぱんぱんと打ち鳴らされる。
「よいしょ…」
花火の音で目覚めた私は、洗面台に水を用意し軽く顔を洗う。水は冷たく、顔につけるとひんやりとする。
「冷た…」
ひんやりした頬を手で触ると、じーんと熱が出てきたような気がしてきた。
ゆっくりと身支度を整え、身だしなみを済ませた私は食堂へと向かう。
(やっぱり、パレード行こうかな)
キムとは関わりたくはないが、パレードは見てみたいという矛盾した気持ちが今も私の胸の中には残ったままだ。
(馬鹿だなあ…)
矛盾した気持ちを抱えたまま、食堂のドアを開くと既にナジャがいた。
「ナジャ、おはよう」
「ナターシャおはよ」
ナジャは既にドレスアップしていた。普段はしていなかった化粧もしっかりと塗られている。着ているドレスはワインレッドのベルベット素材のドレスで、白い細やかなレースがあちこちについている。流石は貴族の令嬢と言った所だろうか。
「化粧したのね」
「ええ、パレードだしちゃんとしといた方が良いかなって」
「綺麗だわ」
「ありがとう。ナターシャもうちのドレス着ていく?」
ナジャからの誘いに私はえっと目を丸くする。
「遠慮しなくていいから!じゃあ、うちのドレスルームにおいで」
ナジャに手を引かれて食堂から向かった先はドレスルーム。ドアを開けると大量のドレスや服、更には軍服が所狭しと配置されている。まるで巨大なクローゼットのようだ。
「ここで着替えと化粧もできるわよ!じゃあ、選んで」
「分かったわ」
目に留まったのは海のような深い青色をしたドレス。白いリボンにレースが青の生地と合って爽やかな雰囲気を醸し出している。
「じゃあ、これに着替えるわ」
「りょーかいっ。じゃあメイドも呼んでくるわね」
着替える為の小部屋に入ってドレスに着替えると、ナジャが連れて来たメイドが化粧とヘアアレンジをてきぱきとしてくれた。
「ナターシャ綺麗ね…」
ナジャの声を聴きながら鏡に映る私の姿を見て、少しだけ胸が痛む。なぜなら前世で後宮にいた時の私とそっくりに見えたからだ。
「じゃあ、明日の朝。パレード見に行きたい人はここに集まってね」
というナジャの言葉を持って、集まりは解散となった。
夜明けと共に花火がぱんぱんと打ち鳴らされる。
「よいしょ…」
花火の音で目覚めた私は、洗面台に水を用意し軽く顔を洗う。水は冷たく、顔につけるとひんやりとする。
「冷た…」
ひんやりした頬を手で触ると、じーんと熱が出てきたような気がしてきた。
ゆっくりと身支度を整え、身だしなみを済ませた私は食堂へと向かう。
(やっぱり、パレード行こうかな)
キムとは関わりたくはないが、パレードは見てみたいという矛盾した気持ちが今も私の胸の中には残ったままだ。
(馬鹿だなあ…)
矛盾した気持ちを抱えたまま、食堂のドアを開くと既にナジャがいた。
「ナジャ、おはよう」
「ナターシャおはよ」
ナジャは既にドレスアップしていた。普段はしていなかった化粧もしっかりと塗られている。着ているドレスはワインレッドのベルベット素材のドレスで、白い細やかなレースがあちこちについている。流石は貴族の令嬢と言った所だろうか。
「化粧したのね」
「ええ、パレードだしちゃんとしといた方が良いかなって」
「綺麗だわ」
「ありがとう。ナターシャもうちのドレス着ていく?」
ナジャからの誘いに私はえっと目を丸くする。
「遠慮しなくていいから!じゃあ、うちのドレスルームにおいで」
ナジャに手を引かれて食堂から向かった先はドレスルーム。ドアを開けると大量のドレスや服、更には軍服が所狭しと配置されている。まるで巨大なクローゼットのようだ。
「ここで着替えと化粧もできるわよ!じゃあ、選んで」
「分かったわ」
目に留まったのは海のような深い青色をしたドレス。白いリボンにレースが青の生地と合って爽やかな雰囲気を醸し出している。
「じゃあ、これに着替えるわ」
「りょーかいっ。じゃあメイドも呼んでくるわね」
着替える為の小部屋に入ってドレスに着替えると、ナジャが連れて来たメイドが化粧とヘアアレンジをてきぱきとしてくれた。
「ナターシャ綺麗ね…」
ナジャの声を聴きながら鏡に映る私の姿を見て、少しだけ胸が痛む。なぜなら前世で後宮にいた時の私とそっくりに見えたからだ。