「だから、実は.........、風子のヘアピン」



そう言って、
私の髪からヘアピンを取った大河くん。



「ヘアピン............?」



私が不思議に思って大河くんを見つめると。



「実は、GPS仕掛けてた」



そう、素直に口に出した大河くん。



「じ、GPSって、
ドラマとかでみるようなやつ?」



まさかそんな訳がない!
そう思って、尋ねてみると。



「うん、そういうやつ」



嘘偽りのない大河くんの瞳と目が合った。



「でも、これっ、
施設長さんから貰ったんだよ?」



大河くんがそこまで、
頼んでるとは思えなくて言葉を出すと。